急な訃報を受け、お通夜に駆け付けるという経験は多くの方にあることでしょう。
その際、どうしても外せない用事などで、お通夜を途中で帰らなくてはならないこともあるのではないでしょうか。
お通夜を途中で帰ること自体は、マナーとしては決して良いこととは言えません。
しかし、事前にいくつかのことに気を付けておくことで、遺族や周りの方々に対し失礼のない振る舞いをすることは可能です。
ここでは、お通夜を途中で帰ることに対する考え方、受付での挨拶の仕方、また、お通夜に参列した際の受付でのお礼の作法についてご紹介します!
お通夜を途中で帰るのは失礼にあたる?!
不幸は、いつでも急なものですね。
しかし、故人にいままでのお礼を伝えお別れをするために、何とか都合をつけてお通夜に参列したい、というのが人の気持ちではないでしょうか。
生前にお世話になった方、関りのあった方などの訃報ならば、なおさらでしょう。
ただ、お通夜自体は夕方から夜にかけて行われることが多く、開始から通夜ぶるまいまで参列すると2~3時間程度を要する儀式です。
お通夜に駆け付けたものの、都合により最後まで参列することがかなわない、ということはありますね。
本来、お通夜や葬儀を途中で退席することは失礼にあたるとされています。
亡くなった方と遺族との大切な時間であるお通夜の雰囲気を乱す原因となりうるためです。
しかし、さまざまな理由からやむを得ず途中で退席しなくてはならない場合、
まずは遺族の方に、そして葬儀場のスタッフさんにその旨を伝えておきましょう。
そうすることで、途中で退席しても比較的目立ちにくい後方の席に案内してくれます。
読経中の退席は厳禁です。
焼香の後のタイミングが良いでしょう。
荘厳な雰囲気を壊さないよう、静かに退席しましょう。
お通夜の受付での一般的な挨拶とは?
お通夜へ行くとまず立ち寄るのが受付ですね。
この場合の受付は、遺族に代わって弔問客を迎える立場として存在します。
そのため、まず受付の方に、お悔やみの言葉をお伝えしましょう。
ご愁傷さまです、お悔やみ申し上げますといったフレーズが一般的ですが、
これらに加えて自分の気持ちに沿った言葉を素直にお伝えするのが一番ではないでしょうか。
ただし、忌み言葉といって、お通夜などの場面で使うべきでない言い回しも存在します。
「死」など、不幸を直接表現する言葉、「たびたび」など、重なることを連想させる言葉は、この場合は避けなくてはなりません。
注意しましょう。
続いて、芳名帳に住所と氏名を記入しましょう。
そして香典をお渡しします。
香典はふくさに包んで持参し、受付でふくさから出してお渡ししましょう。
ご霊前にお納めください、と、受付の方に託します。
お通夜に参列した際受付でのお礼の作法とは?
お通夜に参列してくれた方々に対し、「会葬御礼」と呼ばれるお返しの品が受付で渡されるのはご存知かと思います。
焼香が終わり、お通夜を途中で帰る場合でも、帰りに受付にてお返しの品を受け取ります。
その際、受付の方にひとこと挨拶を忘れずに伝えましょう。
静粛な場ですので、ダラダラと長い挨拶は避けましょう。
遺族の方に言葉を贈る気持ちで、自然と湧き出る気持ちを伝えれば十分です。
良い式であったこと、故人のお顔が安らかであったことなど、ほんのひとことで構いませんので気持ちを込めて伝えましょう。
まとめ
今回は、お通夜のマナーについて、途中で帰る場合の考え方、受付や挨拶などについての話を絡めてご紹介しました。
本来、お通夜は途中で帰るのはマナー違反になるようです。
やむを得ない場合は受付や会場スタッフ、遺族に事前に伝えたうえで、
雰囲気を壊さぬよう焼香の後に静かに退出することが大切だということが分かりました。
お通夜では遺族の代わりに参列者を迎える立場として受付が設けられるのですね。
遺族にかける気持ちで、お悔やみの言葉、励ましの言葉をかけましょう。
途中退出する場合も、気遣っていただいたお礼を忘れずにしましょう。
基本的なマナーをしっかりと理解し、故人を気持ちよく送りましょう。