五月五日は端午の節句、こどもの日ですね。
子供たちの健やかな成長を願って鯉のぼりを上げたり、柏餅を楽しんだりして過ごします。
柏餅にはおなじみの葉っぱが巻かれています。
これは、餅の保湿、殺菌、香りづけなどの目的で巻くようになったようです。
ところで、柏餅を家で手作りする場合、その葉っぱはどのようなポイントで選ぶのがよいのでしょう?
今回は、柏餅の葉っぱについて、その葉の正式な名前からおすすめの色、裏表の見分け方まで解説します!
柏餅の葉っぱで一番おすすめの色とは?
市販の柏餅を買うときに気になったことはないでしょうか。
そう、柏餅の葉っぱの色についてです!
綺麗な緑色のものの他に、茶色っぽい色のものを見かけることがあるかと思います。
実はこれ、柏餅の葉っぱの収穫時期と保存方法によって生じた色なのです!
柏餅に使用している葉っぱが十分に成長するのは6月上旬です。
明治時代以前の日本は旧暦を利用しており、柏餅の葉っぱの成長の時期と端午の節句の時期がぴったりと合っていました。
しかし、明治以降、旧暦から新しい暦に切り替わると、端午の節句自体が1ヶ月ほど前倒しになってしまったのです。
このため、餅を包むための葉っぱがまだ生育しきれず、やむなく前の年に収穫した葉っぱを加熱殺菌して使うようになったのです。
茶色の葉っぱは、このような工夫から生まれたものなのです!
現代では真空技術が進んできたため、前年に収穫した葉っぱでも鮮やかな緑色に保つことが可能になっています。
茶色、緑色どちらも歴史がある色なのですね!
お好みで色を選んではいかがでしょう。
柏餅の葉っぱ裏表はどこをみればいい?
柏餅の葉っぱの表と裏の見分け方をご存知ですか?
簡単な見分け方は、表面に光沢があるか無いかを見ることです!
ツルツルとした光沢があるのが表側です。
一方、裏側は光沢がなくざらざらとしています。
ところで、市販の柏餅は、中身の餡の種類に小豆餡と味噌餡がありますよね。
どちらもおいしいですが、餅にしっかりとくるまれており、外から見ただけではどちらの餡が入っているのか、見分けがつきません。
柏餅の葉っぱは、表と裏を使い分けることで餅の中身が一目で判断できるよう使われてもいるようですよ!
柏餅を扱う和菓子店にもよりますが、つるっとした表面が見えているのが味噌餡、ザラっとした裏面が見えているのが小豆餡というふうに使い分けているようです。
柏餅で使う葉っぱの名前とは?
柏餅をくるんでいるあの葉っぱ、一体何の葉なのでしょう?
柏餅というくらいですから、柏の葉を使うのが本来のようです。
しかし、柏の葉が手に入らない地域などでは、代用品として他の葉を使うことがあるのです。
代用される葉の代表的なものに、サルトリイバラがあります。
西日本などではよく使われる葉のようです。
サルトリイバラで柏餅を作る場合は、柏の葉で作る時と異なり、二枚の葉で餅を挟む要領で作ります。
サンドイッチのようで、何だかユーモラスですね!
まとめ
今回は、端午の節句に欠かせない柏餅について、その葉っぱの秘密を探ってみました。
柏餅の葉っぱの色には、昔の人々の工夫が表れているのですね。
鮮やかな緑色も、少し落ち着いた茶色も、どちらも味わいがあります。
柏餅の中身を判別できるように、葉の表と裏を使い分けていることもわかりました。
葉の特徴をうまく生かした工夫がされていますよね!
柏餅の葉として、柏以外にもサルトリイバラを使う地域があるのですね。
土地で採れるものを使うのは、ごく自然なことなのかもしれませんね。
先人の工夫が生きた柏餅、これからも引き継いで行きたいですね。
子どもさんの健やかな成長を願い、美味しく楽しんでくださいね!